ユーザビリティ度外視!? GILTのアプリに学ぶユーザー体験の重要性

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GILTは900万人のユーザーを持つアパレルのECサイトだ。しかし普通のECサイトとは業態が少し違う。

GILTはサイト上のすべての商品をファミリーセールという形で販売しており、すべての商品が期間限定でディスカウントされた状態で売られているのだ。

ファミリーセールとは一般的に、その企業なりブランドなりの家族、関係者、もしくは会員だけが参加できるクローズドのセールのことで、通常のセールより大幅な値引きで販売されることが多い特別なセールだ。

GILTはそのファミリーセールをネットで再現している、そのためアプリのUIも他のECサイトとは一線を画す構造になっている。

カテゴリ検索がない

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アパレルに限らず、ECサイトに買い物に来るだいたいのユーザーは、カテゴリ検索から目的の商品を探す行動をとることが多い。

そのため事業者としては、探しやすさを目指しカテゴリ検索の構造には特に腐心するものだが、なんとGILTにはカテゴリ検索がないのだ。

あるのは、WOMEN MEN KIDS HOME CITYという大分類のみ、ではユーザーは何をきっかけに商品を探すのかというと、『ブランド』なのである。

GILTのアプリのTOP画面には、ブランドのイメージ画像だけが上から下まで埋め尽くされており、ブランドの画像をタップすると、そのブランドの商品が一覧表示される。

商品の探し方はこれ1つ、つまりブランドを横断してカテゴリで検索する方法がないのだ。

このUIについて3つの視点から考えてみる。

ユーザビリティ

もし、ブランドにこだわらずTシャツだけがほしくて訪問したユーザーがいた場合、このユーザーはTOP画面と各ブランドの商品画面を何度も行き来することになるため、ユーザビリティは悪いと感じるだろう。

ユーザー体験

一見すると使いづらいアプリと感じるかもしれない、しかしこれはファミリーセールの体験を提供したいというGILTの狙いであり、ファミリーセールの醍醐味を体験できる設計であると感じる。

セールの体験とは概ねこんな感じではないだろうか?
なんとなく目的のアイテムを思い浮かべてはいるが、それを探しているうちに思いがけないアイテムに出会い、そのアイテムのブランドを知り、またそのブランドの別のアイテムと出会う。

つまり、意図してカテゴリ検索を排除し、使い勝手より楽しい買い物体験を優先させていると考えられる。

売り上げ

上記の体験は広義の意味でのナチュラルなクロスセルといえるのではないか。

カテゴリ検索を排除し、あえて商品を探しにくくすることで、いろいろなブランド、いろいろな商品がユーザーの目に触れる機会を創出することで、結果として主目的であるより多くのコンバージョンを獲得することにつながるのではないかと考える。

 

あくまでも予測なので、実際のところ本当にコンバージョンが多くなるかどうかはわからないが、セールの体験を提供するという姿勢がよく表れていると感じる。

カート保管期間わずか10分

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ほとんどのECサイトがカートの保存期間を設けており、短くても1日、長くて数か月(アマゾンは90日らしい)と様々だが、GILTはなんとわずか10分。

買う側としてはあまりに検討時間が短いと思うが、上記したように、セールの体験(多くのユーザーにできるだけ多くの商品が目に触れる機会を創出する)という考えに立脚すれば当然の仕様と考えることができるのではないだろうか。

ここでも目先のユーザビリティに惑わされることなく、セールの体験を提供するという一貫した姿勢が感じられる。

※ただし、カートに入れた瞬間からカート画面にカウントダウンタイマーが表示されたり、残り時間1分前にプッシュ通知がくるなど、買う側にも最大限の配慮は施されており、決して不親切ではない設計になっている。

まとめ

GILTのアプリに一番学ぶべき点はやはり、自社のビジネスとユーザーの志向から、提供するべき体験というものをしっかりと定義し、それを正しくUIで表現していることではないだろうか。

我々は常にユーザーに対して、目的のものに最短距離でご案内することを考えがちだが、時として売り上げを上げる手段であるはずのユーザビリティを追求すること自体が、目的化してしまっていることはないだろうか?

ユーザビリティを追求するあまり、ユーザーに提供したい体験が損なわれては元も子もない。
繰り返しになるが、本来の目的からブレることなく、提供すべき体験を一貫して守る姿勢は、多くのWEB担当者が肝に銘じないといけないことであり、GILTのアプリは見事に体現しているといえる。

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