スマホECユーザビリティの極意:マックデリバリー

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飲食業の宅配サービスはワタミやぐるなび、楽天などの大手企業や従来は店舗運営に特化してきたマクドナルドやモスバーガー、ファミリーレストランなども参入している市場です。消費者のニーズが高まる中で、スマホサイトからどのように商品を注文できるのか見たいと思います。ネット上で成約するという視点でサイトを見るとコンバージョンを目指すECサイトのユーザビリティにも参考になる点があると考えます。

ルールを全面に記載し安心感を訴求する「マックデリバリー」

マクドナルドの店舗で商品を買ったことのないユーザーがデリバリーのみを利用するとは考えにくいのでデリバリーユーザーは店舗での購入経験がある人が前提になるでしょう。そう考えると「マックデリバリー」はいかに安心感を伝えるのかが利用者数を増やすポイントになりますが初めてサービスを利用するユーザーが安心できるように「オーダー受付時間07:00~23:00」であることやデリバリーをするための最低注文金額「1,500円」や「デリバリー料金は308円」であること等のデリバリー全体に関わるルールをスマホサイトのトップにあえて記載することにより安心感を醸成しています。ユーザーが不慣れなサービスを展開する場合は「初心者向け利用ガイド」等のメニューでタップしないとユーザーが情報を知ることが出来る構成にはせず、あえてサイトの全面に打ち出しています。

 

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まず「宅配エリア」を探す導線

ユーザーがこのサイトへアクセスした時点でマクドナルドのデリバリーサービスを利用したい、もしくはもう少しライトに「興味を持っている」と思っているのが自然ですが、もし商品を選択してから実はユーザーが住むエリアには宅配が出来ないことが分かってしまうとユーザーの期待値が大きく下がってしまいます。それを考慮してマックデリバリーではまず始めに宅配することが可能なエリアを探す導線を作っています。サイトのトップから都道府県を選択する導線ですが都道府県選択のプルダウンを表示すると「宮城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府・・・」という順番で並んでいます。北海道や青森県、岩手県その他はデリバリーサービスが受け取れないことを意味しているのですがユーザーはこのプルダウンを開くまでは「自分が住んでいる場所にデリバリーをして欲しい」と思っていながら、ここで初めてサービスが受け取れない可能性があることが分かってしまうため不親切に感じます。プルダウンを開く前にこのエリアに住んでいるお客様にはデリバリーサービスは利用できないことをサイト上で伝えたほうが親切でしょう。

 

図2_20150311

 

お弁当販売の「ほっともっと」でもマクドナルドと同様にネット上からお弁当の宅配を行っています。宅配可能なエリアを探す導線はありますが、もし指定したエリアが宅配を行っていなかった場合にマックデリバリーには実装されていないユーザーフォローを行っています。「ほっともっと」では「サービス対応外エリアです」とサイト上に表示をしつつ、この住所のお届けが可能になった際にメールで通知をするのでメールアドレスの登録を促すという仕様です。ECサイトで考えるとせっかくテンションを維持したまま商品詳細ページまで進み、サイズとカラーを指定したら、売り切れだったという場合に、ユーザーを逃さないように「入荷お知らせメール」の配信に意図としては近いと考えます。その瞬間にユーザーの期待に応えられなかったからといってそのまま関係を終わらせるのではなく、関係性を維持できるような施策という視点が必要です。

 

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モスバーガーのネット注文サイト「モスのネット注文」ではユーザーフォローが若干不足していると感じます。デリバリーをして貰おうと「お届け注文」メニューから私の自宅の郵便番号で検索したところ「お近くにお届け注文可能な店舗がありません。お持ち帰り注文のみ承れます。」と出たので残念に思いながら「お持ち帰り店舗一覧」をタップするとGoogle地図が表示され、今度は「お探しの地域に店舗はありません」と表示されてしまいました。私はどこの店舗でもよいので、私の自宅にモスバーガーの商品を届けて欲しかったのですが、そのニーズには応えられないのが現在の仕様で改善する必要があるでしょう。

 

マイページや会員登録フロー

マックデリバリーの場合、お届け時間の目安が大きくマイページ上に表示されているのはよい親切な表示です。ユーザーにとってはどの店舗からの発送なのかが重要な要素ではなく、いつ発送されて来るのかの方がデリバリーサービスにおいては大切です。お届け先の住所を複数選択できるのもユーザー心理を考えられたユーザビリティです。登録情報の多くは自宅がお届け先だと想定しますが勤務先や友人宅で集まっている時にマックデリバリーを注文する利用シーンを想定すると複数の届け先が登録できるのは便利です。ただ「新規お届け先の追加」メニューから都道府県指定のプルダウンを開くと、「福岡県、千葉県、宮城県、愛媛県、鹿児島県・・・」と北からでも南からでもないランダム表示になっており不便なので、データの並び順の問題だと思いますが、改善したほうがよいでしょう。

 

「モスのネット注文」はマックデリバリーとはサービス提供範囲が異なりデリバリー(宅配)だけではなく、ユーザーが店舗へ行って商品を受け取る注文も承るサービスです。「モスのネット注文」では商品を注文するために会員登録が必要ですが商品を届ける必要がない「お持ち帰り」注文を利用する場合でも住所を必須にしています。ユーザーがサイト上でしたいサービスを実現するための情報以上に情報を取っているのは正しい仕様ではないと考えられます。ユーザーが「お持ち帰り」を希望する場合は住所登録はなしにし、デリバリーを希望する場合は住所登録をすることが正しいでしょう。ユーザーが目的とするために必要な最低限の情報のみを取得しましょう。

 

「今すぐご注文」と「予約注文」の選択

今すぐ最短で届けて貰うのかユーザーが指定する日時で指定して届けて貰うのかを選択できるのはユーザー心理の視点で便利です。デリバリー注文をしたい心理を考えると、いずれのパターンのニーズもあると考えられるためです。

 

マックデリバリーの注文フロー

カートに商品を入れた時点で合計金額がページに重なって表示されます。マックデリバリーの配送ルールでは合計金額が1,500円以上の場合にデリバリーが注文なので、「ご利用の最低金額は1,500円からになります。(デリバリー料金は含まれません)」の固定表示があり、1,500円以上では「お会計に進む」ボタンをタップすることは出来ません。このように必須の条件を満たしていない場合は次のページへ進むボタンはグレーアウト等によってタップ出来ないようにするほうがスマホサイトの構成として親切です。例えばECサイトにおける会員登録画面で、必須項目の「住所欄」が未記入であった場合は、「必須項目が未入力です」などの表示をする仕様を検討しましょう。「単品」や「Mセット」、「Lセット」などを選択する画面とセットメニューの場合のドリンク指定、数量指定が別々のページになっているので、ここは1枚の画面にしたほうが購入フローのユーザビリティ上便利だと考えます。

 

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まとめ

電話注文で承るフローの店舗も多いと思いますが、スマホサイト上からのデリバリー注文や持ち帰り注文(ユーザーが店舗に行く)はこれから増えていくでしょう。いかにユーザーが最短距離で、自分のしたいことをサイト上でできるかがスマホサイトの設計上、重要になります。デリバリーのスマホサイトでも商品の選択の仕方や会員登録フロー、何を最初にユーザーにして貰うか等、参考になる点もあったと思います。スマホサイト上でコンバージョンさせる時に常に重要なのは、迷わせないことです。一瞬でも迷わせたら、終わり(離脱)です。もちろんパソコンサイトの設計でも重要ですが離脱しやすいスマホサイトではより重要です。

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